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2019.12.31 スタッフブログ

「酒は百薬の長」は本当?

こんにちは。
管理栄養士の仲村です。

2019年も今日でおわり。

介護・福祉の現場で働く皆さまは、

年末年始も変わらず働く方が

多いですよね。

いつもお疲れ様です。

ありがとうございます!

 

さて、そんな中でも

忘年会新年会でお酒を飲む機会は

増えるのでないでしょうか。

今回はそんなお酒について。

 

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「酒は百薬の長」

という言葉はよく聞きますよね。

昔の中国(漢)の書物

『漢書・食貨志下』に

書かれていることばで、

「お酒はどんな良薬よりも

 効果がある」

という意味だそうです。

 

一方、日本の昔の書物

『徒然草』には

「百薬の長とはいへど、

万の病は酒よりこそ起れ」

ということばがあります。

「酒は百薬の長

 とはいうけれど、

 多くの病気は

 酒から起こっている」

という意味。

さて、

どちらが正しいのでしょうか。

最新の研究を元に解説していきます。

 

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▶︎アルコール

お酒には色々な種類があります。

ビール、日本酒、ハイボール、

焼酎、ワイン、、、

お酒と健康について考えるとき、

お酒の種類はいったん無視して、

それぞれのお酒に入っている

「アルコール」の量に注目します

例えば

同じアルコールの量で、

色々なお酒を比べてみましょう。

 

・ビール中ジョッキ1杯(500ml 5%)
  :アルコール20g

・日本酒1合(180ml)
  :アルコール22g

・ハイボール1杯(350ml 7%)
  :アルコール20g

・焼酎水割り1杯(焼酎45ml)
  :アルコール10g

・ワイン1杯(110ml)
  :アルコール11g

ビールを一気に飲んでしまうのも、

日本酒を1合ちょびちょび嗜んだり

ゆっくりとワインを2杯飲んだりするのも

からだに入るアルコールの量

としては

同じということです。

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▶︎適量の飲酒は
 循環器疾患を予防するが...

様々な研究により、少量の飲酒であれば、

心筋梗塞や脳梗塞の

リスクは変わらないか、

もしくは飲まないよりも

少なくなるとされています。

(健康でお酒が飲める人の場合)

 

例えば2018年に出された

論文をご紹介します。

 

(Wood AM et al.Risk thresholds

for alcohol consumption:

combined analysis of

individual-participant data

for 599 912 current drinkers

in 83 prospective studies.

Lancet. 2018; 391:10129 1513-1523)

 

この研究では

19か国の高所得国、

約60万人について調べています。

 

その結果、1週間に

アルコール100gまでであれば

心筋梗塞や脳梗塞での

死亡リスクは上がりませんでした。

 

two white ceramic bowls and bottle on white table

 

1週間にアルコール100gというのは

ビール中ジョッキ(もしくはロング缶)

5杯まで。

つまり休肝日を週に2日作って、

1日1杯まで。

それ以上だと

心筋梗塞や脳梗塞のリスクが

上昇します。

 

普段のご自分の飲酒量は

どうですか?

 

また、この研究は

“現在飲酒している”

“心筋梗塞や脳梗塞に

なったことが無い”

人を対象にした研究です。

 

つまり、

普段お酒を飲まない人が

無理をして飲んだり、

すでに病気のある人が再発を

予防するために飲むことは

絶対にしないように

してくださいね。

 

grayscale photography of drawer full of bottles

 

 

▶︎少しの飲酒でも
 がんのリスクが上がる!

健康な人は、少しの飲酒であれば

心筋梗塞や脳梗塞の

リスクが下がることを

お伝えしました。

では、やはり酒は

百薬の長なのでしょうか?

 

いいえ。

そうではないのです。

 

実は、がん(特に肝がん、大腸がん、

食道がん、乳がん)のリスクは

ほんの少しの飲酒であっても

上がることが分かっているのです!

 

次に、別の研究をご紹介します。

GBD 2016 Alcohol Collaborators.

Alcohol use and burden for 195

countries and territories,

1990-2016: a systematic analysisfor

the Global Burden of Disease

Study 2016.Lancet.

2018;392:10152 1015-1035

 

この研究は、世界195か所で行われた

592個の研究を総合して

検証した研究の分野では

とても信頼性の高い研究です。

心筋梗塞や脳梗塞、

がんなどに限定せず、

色々な病気のリスクを総合して

“健康”でいるには

お酒とどう付き合うのがよいか

調べた研究です。

 

two pink petaled flowers in white vases on brown wooden surface

 

その結果、

健康でいるために

最も好ましいのは

お酒が0杯の時である

という結果になりました。

▶︎結局どうしたらいいの?

現状の色々な信頼性の

高い研究を総合すると、

1日にほんの少しの飲酒

(ワイングラス1杯よりも少なく)

であれば

心筋梗塞や脳梗塞、

糖尿病の死亡リスクは

少なくなります

それ以上になると

リスクは上がっていく

ことになります。

 

つまり350mlの缶ビール1杯

であっても

病気のリスクは上がります。

また、

がんはほんの少しの飲酒であっても

リスクが上がってしまいます。

 

つまり、

親族にがんになった方がいる場合は、

お酒は少量であっても

飲まない方がよいかもしれませんね。

そうでない方の場合、

週に2-3日の休肝日を作りながら

1日1杯弱楽しむ程度であれば、

健康に大きな悪影響はなさそうです。

 

元々お酒があまり飲めない方は、

これからも無理をして

飲む必要はないでしょう。

すでに心疾患や高血圧などの

病気がある方も同様です。

 

beer bottle beside wine glass on table

 

 

▶まとめ

今回はお酒が長期的にもたらす

健康への影響を紹介しましたが、

飲んだ直後の影響もあります。

 

例えば

・満腹中枢のコントロールが
 効かなくなる
→食べすぎに繋がる

・利尿作用がある
→体は水と塩分を
 一緒にため込もうとするので
 締めのラーメンがどうしても
 食べたくなる(血圧が上がる)

 などなど。

宴会シーズン、お酒を

飲みすぎていませんか?

 

もちろん、

せっかくの楽しい時間。

適度に肝臓を休める日を作っていれば

飲みすぎに注意しながら

楽しむのはよいと思います。

 

ご自分のからだに耳を傾けて

無理のない程度に

楽しみましょう!

(※糖尿病、腎臓病、その他

何かの理由で通院・治療を

している方には、今回のお話は

当てはまらないことがあります。

必ず主治医と相談してくださいね。)

 

2019年のブログは以上です。

読んでくださった皆さん

ありがとうございました!

来年も皆さんの役に立つ

栄養のお話をお届けしていきます!

 

では、よいお年を。

 

個別の栄養サポートが必要な方は

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過去のブログ

『糖質制限はダイエットの見方?』

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