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2020.04.25 スタッフブログ

食事でフレイル予防

こんにちは。

管理栄養士の仲村です。

 

今回のテーマは

「フレイル予防」です!

 

フレイルとは、

加齢に伴って徐々に

介護が必要になっていく

その中間の状態をいいます。

 

日本老年医学会では

フレイルを

高齢期に

生理的予備能が低下することで

ストレスに対する脆弱性が亢進し

生活機能障害、要介護状態、死亡

などの転帰に陥りやすい状態で、

筋力の低下により

動作の俊敏性が失われて

転倒しやすくなるような

身体的問題のみならず、

認知機能障害や

うつなどの精神・心理的問題、

独居や経済的困窮などの

社会的問題を含む概念である

と説明しています。

 

新型コロナウイルス感染症

拡大の影響で、

身体活動が減ったり

人と会う機会が減るなど

高齢者が

フレイルから要介護状態へ

進むリスクも

高まっていると言えます。

 

また、

既に要介護状態で

機能維持を図っていた方も

新型コロナウイルス感染症

の影響により

デイサービス事業所が

閉鎖するなどで

身体機能・認知機能の低下

が心配されています。

先ほどの老年医学会では

フレイルは

早期に発見し、

適切な介入をすることにより、

生活機能の維持・向上を

図ることが期待される

とも説明しています。

 

つまり、

工夫をすることで

フレイルを予防したり

フレイルになっても

元の状態に戻ることが

出来るということ。

 

今回は「栄養」の観点から

フレイル予防について

お伝えします。

 

 

▶大切な栄養素

 

フレイル予防に

特に重要な栄養素は

  • たんぱく質
  • カルシウム
  • ビタミンD

の3つです。

 

たんぱく質から作られるもの

  • 筋肉
  • 酵素やホルモン
  • ヘモグロビン
  • γグロブリン(生体防御)

カルシウムのはたらき

  • 骨の材料
  • ホルモンの調整
  • 生活習慣病の予防

ビタミンDのはたらき

  • カルシウムの吸収促進
  • リンの吸収促進

それぞれの栄養素に

上記のような役割があります。

 

▶たんぱく質とフレイル予防

 

たんぱく質の不足は

フレイルの発症や罹患率に

大きく関わっています。

筋肉の材料になることを考えると

分かりやすいですね。

 

あるアメリカの研究では

たんぱく質摂取量を

20%増やすと

フレイルの発症率を

30%下げる

という予測が出ています。

 

ところで、

若い人に比べると

高齢者では、

筋肉をつくるための

反応を起こすのに必要な

たんぱく質の量が

多いと言われています。

つまり、

同じ量のお肉を食べても、

作られる筋肉量は

少ないということ。

 

食事摂取基準ではこれまで

たんぱく質の目標量を

1歳以上のどの年代でも

エネルギーの13~20%と

設定していましたが、

フレイル予防の観点を取り入れた

2020年版では

50~64歳で14~20%

65歳以上で15~20%

高齢者の下限を

き上げました

しかし、

歳を取ればとるほど

食は細くなっていくもの。

 

だからこそ、

高齢者の食事では

少量でたんぱく質を増やす

ことや

間食にたんぱく質を入れる

などの工夫をしましょう。

 

たんぱく質源になる

食べものは

  • 大豆製品
  • 乳製品

などがあります。

 

肉や魚は、

脂身の少ないもの

(ヒレ、白身魚など)

の方がたんぱく質が多いです。

 

また、

嚥下機能が低下していても

食べやすい

豆腐やプリン、ヨーグルト

なども活用しましょう。

 

▶カルシウムとフレイル予防

 

カルシウムは

血液の中で

濃度が調整されていて

濃度が下がると

骨から溶け出してきて

血液中の濃度を

保とうとします。

 

つまり、

骨の健康に

重要な栄養素だということ。

 

高齢者が寝たきりになる

原因として

骨折などが

あります。

 

カルシウムの摂取量と

骨折との関係には

まだ明確な結論は

出ていませんが、

不足しないように

気を付けるべき

栄養素であることは

間違いないでしょう。

 

カルシウムの多い食品は

  • 乳製品
  • 小魚
  • 小松菜
  • 豆腐
  • 海藻

などがあります。

 

▶ビタミンDとフレイル予防

 

ビタミンDは

小腸や腎臓からの

カルシウムの吸収と

深く関わる栄養素です。

 

最近の研究で、

ビタミンD不足が

骨折や転倒のリスクになる

と指摘されています。

 

カルシウムの部分で

説明したように、

骨折は寝たきりのリスク

ですから、

フレイルの予防に

重要な栄養素です。

 

2020年版食事摂取基準では

ビタミンDの目安量が

5.5㎍ → 8.5㎍

に引き上げられました。

 

また、

ビタミンDは

紫外線を浴びることで

皮膚で作られる栄養素です。

 

しかし、

北海道など

緯度が低い地域や、

外出自粛要請の影響で

外に出る機会が減った方、

元々外出の少ない

高齢者などは

特に介護施設の入居者

浴びている紫外線の量が

少ないと考えられます。

 

ビタミンDの多い食品

  • 魚介類
  • 干しシイタケ

などを摂るのと同時に

「太陽の光を浴びる」

ということを

意識しましょう!

 

▶体重とフレイル予防

 

フレイル予防に重要な

栄養素について

説明してきました。

 

ここで更に、

お伝えしたいことは

「エネルギー」を

しっかりと摂ること!!

 

細かな栄養素も

もちろん大切ですが、

全体として、

エネルギー=カロリー

をしっかりと摂ることが

とても大切です。

 

歳をとる

食べる量が減る

カロリーが減る

体重=筋肉が減る

フレイル

 

これを予防することが

とても大切です。

 

体重の目安は

BMIを使います。

 

BMI=体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)

 

若い人では

18.5~24.9

を目指しますが

※18.5未満はやせ、
 25.0以上は肥満

 

高齢者では、

体重が減ることは

フレイルのリスク

になるため

50~64歳 20.0~24.9

65歳以上 21.5~24.9

を目安にします。

 

また、

BMIが25.0以上の場合は、

膝への負担や

基礎疾患、

褥瘡(床ずれ)などの

リスクを考えながら

個別に相談しましょう。

 

▶まとめ

 

昨今の

コロナの問題は

外出自粛要請や

デイサービス事業所の

閉鎖などに伴い、

感染症のみならず

様々な疾患の

発症や悪化のリスクも

抱えています。

 

そのような中でも

食事は毎日

欠かさず続くこと。

 

高齢者の

フレイル予防に

食事での

・たんぱくしつ

・カルシウム

・ビタミンD

・体重管理

を意識してみてくださいね。