親父の三回忌
先日、親父の三回忌だった。
もう、二年以上も経ったのか、、、、
ちなみに、今日のブログは、
いつもより、ちと、真剣に書いてみました。
でも、気楽な気持ちで読んでちょ。笑
親父が死んで、丸二年。
あの日のことは、たぶん一生忘れない。
というか、忘れたくても忘れられないやろな。。。
親父が死ぬ数時間前のこと。
親父は「喉が渇いた」と、
声はかすれていて聞き取りにくいけど、
そう言っていた。何度も、何度も。
舌を出して、浅く呼吸していた。
真夏の犬みたいに、荒く、苦しそうに。
頬もかけ、ガリガリで身体から
水分が抜けきっているのが素人の僕でもわかった。
それでも、水はもらえなかった。
「お水は、先生の許可がないと無理です」
若い看護師は、そう冷たい口調で言った。
しかも、親父や僕の顔を全く見もせずに答えた。
あと数時間で死ぬ人間にそんな言い方あるか?
そんな状況でも水を与えられないのか。
このときの僕は、正直、もう冷静じゃなかった。
目の前で親父が死のうとしている。
苦しそうにしている。でも、何もできない。
頭のどこかで、
これが医療だから理解しようとしてる自分もいた。
でも、それ以上にそれでいいのか?
親父の最後がこんなんでいいのか??
あの瞬間、僕は一つだけ決めた。
正しいかどうかは、もう考えない、どうでもいい。
「後悔するかどうか」で動こうって決めた!!
タイミングよく、おかんが病室を
出たのを確認して看護師に声をかけた。
「まず、お前は顔見て話せよ」
怒鳴らないようになるべく小さい声で凄んだ。
でも、抑えてる分だけ、
余計に圧があったのかもしれない。
「お前にとっては大勢の患者の中の一人でも
俺にとっては違うねんぞ。今すぐ先生呼んでこい。
それとも俺が叫んで呼ぶかどっちがええか選べ?」
一瞬、沈黙があったが、
直ぐに看護師の顔が固まって、
「すみません、直ぐ呼びます」と言って、
急いで病室を出ていった。
正直、この時の僕は、
“正しいことをしてる”なんて思ってない。
ただ、
このままなにもしないと絶対に後悔する、
それだけだった気がする。
しばらくして、先生が来た。
急いできたのが分かる足音だった。
親父の顔を見て、
状況を一瞬で理解したんだと思う。
何も言わずに、看護師に水を用意させ、
吸い飲みで、少しずつ口に含ませてくれた。
ごく少量ずつ。
それから、ガーゼで唇も湿らせた。
その瞬間、さっきまで荒かった親父の呼吸が
ほんの少しだけ、落ち着いた。
あの水で、寿命が伸びたわけじゃない。
多分、何も変わってないんやと思う。
それでも、あの水には意味があった。
人としての最後に、
「苦しさ」をほんの少しでも減らせた。
それだけで、十分やったと思う。
というか、それしか出来なかった。
数時間後、親父は亡くなった。
大人になってから泣いたのは二度目だった。
ガキの頃から遊んでもらったこともないし、
一般的な理想の父親像とは程遠いけど、
それでも、いつも、僕を信じてくれた。
僕の人生の指針であったことは間違いない。
あっ、言い忘れてたけど、
先生には、後できちんと謝っておいた。
看護師に怒ったことも、ちゃんと説明した。
医療関係者、福祉関係者の
派遣会社を経営している身として、
褒められた態度ではなかったのも理解している。
先生は、特に何も言わなかったけど、
本当は、水を飲ませるリスクがあるんだと思う。
誤嚥すれば、もっと苦しむ可能性もあった。
だから簡単には許可できなかったのは分かる。
頭では、分かる。
でも、僕は思った。
「正しさ」と「納得」は違う。
あの時、何もせずに親父を見ていたら、
僕はたぶん、一生後悔すると思った。
人が死ぬ直前に、何を優先するのか?!
安全なのか。ルールなのか。
それとも、その人の“最後の感覚”なのか。
正解は分からない。でも、僕は決めてる。
もし、同じ場面にもう一度立ったら、
多分、また同じことをする。
正しいかどうかじゃない。
後悔しない方を選ぶ。
これからも、そう生きていこうと。。。。
自分勝手な生き方かもしれないけど、
後悔するより絶対にマシだと言えるから。
では、おやすみなさい。
親父のことよく知らなかったけど、
きっと、桜は好きだったよな?!
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